映画『法廷遊戯』が面白い。素人考察(※ネタバレ有り)
原作未読のため、映画を観ただけの考察です。
原作派の方・原作既読の方ご容赦ください。
感想ではなく、考察のためネタバレ有りです。鑑賞済みの方しか推奨しません⚠️
まだ観てない方いらっしゃったらこのブログを読む前に、観ることをおすすめします!(個人的にはとても面白いです!)
映画『法廷遊戯』あらすじHP抜粋
法律家を目指す学生たちの模擬裁判
<無事ゲーム>から起こった悲劇。
「弁護士」「被告人」「死者」となった3人の秘密。
残酷で甘美であまりにも衝撃的な真実を、あなたは受け止められるか!?
以下考察⚠️
①この映画における神=「カオル」
映画ポスターからできる考察。
このカオルが持っている秤は、ポスター横に描かれているギリシャ神話の法の女神テミスが本来持っている秤。
そのためこの映画において、ゲームの神(法の女神)=カオルなのでは。
そして、裁きを受けているのはポスター写真からすると「苦しそうに考えているセイギ(清義とカオルの父の冤罪を見抜けなかった司法)」
『冤罪は神さましか知らない。無罪は検察が立証できなかっただけ。』
作品の中で印象的な言葉の伏線回収が、ここでできると思う。
「冤罪(=カオル父の冤罪事件)は神(=カオル)さましか知らない」
もうひとつの無罪は「検察が立証できなかっただけ」は、一連の事件の結果として美鈴が殺意を持ってカオルを殺したことを立証できなかったことにより美鈴が無罪になったこと。
②清義と美鈴の共依存の関係性
美鈴→清義の依存が始まったのは幼少期から。
彼女の中で彼は幼少期から自分の味方のヒーローであり、地獄のような彼女の世界で唯一の救い。
清義→美鈴の依存が始まったのは施設長殺人未遂事件から。
(映画ではここからとしか読み解けない…)
彼の中で「守る」対象だった彼女から、偽証のお陰で「守られる」ことに
この事件から2人の共依存と罪の共有が始まる。
【2人の罪の共有】
①施設長殺人未遂の偽証言
②数々の痴漢冤罪
③カオルの父への痴漢冤罪および傷害
④カオルに対して美鈴が「殺意」を持ってたこと
(本来は無罪ではなく殺人罪)
③清義は最終的に自首するのか
→YES
大学時代から住み慣れた家からの引越しと最後の美鈴の壊れ方。
さらには、「接見室」=「2人だけの空間」から清義が出るシーンがある。これは、2人の共依存関係からの脱却の瞬間なのでは…?
引越しが無罪で出所してくる美鈴と新生活を始めるのかとすると、また違った考察になってくるけど…
④カオルがこだわっていた「同害報復」
「目には目を歯には歯を」と同じように、父が受けた痛み(社会からの痛烈な批判)を清義に受けさせたかったのでは…。
カオルの狙い通り裁判は社会問題となり、大家さんがみる朝のワイドショーでも取り沙汰される内容に。
そして、この件で弁護士を務めて記者会見を開き、顔や名前がおそらく広まったであろう清義が自首をする。世間でも大きな話題を呼ぶほど痛みを受けるのでは。
⑤最後の演出、余白の考え
清義とカオルが楽しそうに法談義しているのを美玲が羨ましそうな眩しそうな顔で、見ているラスト。
カオル→清義
このゲームの神(すべてを知るもの)であると同時に、カオル自身としては清義の中の「正しさ(美鈴を大人たちから守る)」を理解してたし、友人として慕っていた。少なくとも同じカップのコーヒーを無断で飲める関係性。
USBメモリに入れてる日記を清義に託したことを『保険をかけている』と話す彼は、清義の持つ本質的な「善人性」を知っていた。
だからこそ彼の過去を裁くことで、彼を救いたかったのでは。
この映画におけるキーワードのひとつ「リンドウの花」
花言葉は「勝利」「正義感」「あなたの悲しみに寄り添う」「寂しい愛情」など
秋の訪れを感じられる花! リンドウの特徴・花言葉・育て方 | GardenStory (ガーデンストーリー)
美鈴→清義
美鈴と清義は明るい場所では"本来の2人"で会うことのできない関係だった(罪の共有)(場面で2人が本来の関係で会っているのは暗い部屋/接見室/洞窟)(明るい時間には外で直接会話せず電話をする)
明るい日の元で楽しそうにカオルと話す清義をみて、その関係性に憧れを持っていたのでは。
清義→美鈴
ラストの演出当初、階段下にいた3人だが、カオルと清義だけ上に登る。
罪の共有による美鈴との共依存の関係性を自首(罪の告白)することで、断ち切る。
そしてそれを促したのは一緒に登ったカオル。
共依存を断ち切った2人が今後新たに関係性を始めていくというラストなのかなあと…。
長々と書きましたが、原作未読の素人の考察です🐰他の方の考察も読んで深めて原作読みたい!
さすがにまだ観てなくてここまで読んでくれた人はいないですが(笑)
もしいたら映画館に足をお運びください!(笑)
私もまた足を運んだら違う解釈になるかもしれないし、もっと違った見方ができると思うので行きます!
(あと普段ドラマ比重のが高いので深川さんの作品、星降る夜にと虹色カルテしかみたことない!ので映画観たい!)
おまけ
主題歌「愛し生きること」はこの映画における夜明け=ゲームの終焉なのかなぁと
ジャケ写撮影は「夜明け」に行われている。
(一度夕暮れに行った撮影をもう一度一からやり直している)
法廷遊戯を通して歌詞を読むと美鈴と清義の今後の関係性を歌った曲にも思えてくる。